Wednesday, February 17, 2010

読書

僕は図書館からご機嫌で三輪車に乗って帰ってくるところだった。あとは長い広々とした道をまっすぐ行けば家につく。空は晴れていて気持ちがよかった。白鴨と青鴨の集団が昼寝をしていた。

僕がその直線の真ん中あたりまできたとき、突如空が蝶々でいっぱいになっていた。僕は、蝶々の集団のあとには必ず蜂の集団がやってきて、さらにその蜂を食べに蜘蛛の集団がやってくるということを知っていた。思えば、鴨の集団も何らかの兆候だったのかもしれない。僕は蜂が現れる前に急いで家に帰り着こうと思い、全力で三輪車をこいだ。しかし、蜂の集団はあっという間に現れ、僕が家についたころには蜘蛛が現れ始め、蜂の死骸だらけの景色となる一歩手前というところだった。僕は数カ所蜂に刺されてしまった。

家に着き、僕は部屋にこもって借りてきた本を読もうとしたが、弟が帰ってくる音が聞こえたから部屋のドアの鍵をかけた。家が古く鍵は十分にはかからなかったが、簡単には開くまいと思いそれで満足した。ところが弟は部屋へ勢いよく飛び込んできた。僕はいきなり弟に殴り掛かり倒れ込ませた。そして段ボールごと重い本を投げつけた。そのとき本からでっかなKという文字が飛び出した。弟はイタイイタイと言っていたが、隙をみせては自分が危険だと恐れるあまり、弟の上に乗っかっている本の上からさらに殴りつけた。僕は分厚い本の上から殴っていたからそんなには痛くないだろうと思っていたが、弟はイタイイタイとかわいそうな声で言っていた。僕は弟がかわいそうだと内心思っていたのに殴りつづけた。やはりときどきKという文字が飛び出した。でもちゃんとやっつけておかないとこっちがやられてしまうと思って、僕は怖かったのだ。怖いからこんなに暴力的になった。いつのまにか、弟の体は本の中に入ってしまった。その大きくて思い本は血を流していた。僕は叫んだ「今ごろあいつは本の中で、《じゃじゃじゃじゃーん》ってベートーベンを聴きながら痛がっているんだよ。早く出てこい。殴られる覚悟はできた。」

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